目の前で見た不思議な光景。

あっという間に…信じられないけど…
信じるしか、ねーよな…



過去からの鎖8,治癒能力





「家は大丈夫だったようですね。」
「そうだな…」
さっきいた場所まで戻ってくると、ティアとガゼルがいった。

「ガゼルさーん!」
ほっと一息ついている所に、一人の少年。
中学生くらいに見える少年は、かわいらしい顔をしており、
少女と言えば見えなくもない
長髪で色は金。目は透き通るような青。
ロメルやティアもそうだという所をみると、天界ではほぼそうらしい。

・・・だから俺の目を見てもあまり驚かなかったのか…?
赤はともかく青は良くあるからって事で…

少し考えて、まぁいいか。と考えるのをやめる。
別に気にされなかったのはどうでもいい事だ。


「あぁレーラ…」
「無事でしたか!良かった。」
心底嬉しそうにニコニコしている。先ほどからくるくると変わる表情。
(どうやったらそんなに表情かえれるんだろ)
ぼうっと、やっぱり意味のないことを考えてしまう。
現実逃避してるんだろうか。 こっちに来てからだし

「向こうの方はどうなってる?」
「ボロボロです…建物も倒れて…」
意味のない思考は置いておいて、なにげなく二人の会話を聞いていた。
二人の話からするに、俺達がいる所の被害は小さかったようだ。


そうして色々と報告しあっていると、リシルが何かに気付く。
「…レーラさん…あの、腕に怪我が…」
「あ、これですか?心配ないですよ!」
レーラははんだか焦りまくっている。さして興味のない俺は何となく聞いていた。

「じっとしてて下さいね。」 「リシルさん…ありがとう。」
リシルはレーラの腕に、自分の手をかざす。
するとそこがぽぅっと光り、傷がふさがっていく。

これが、天界の人の力…?
俺はそう考えた。



UP...06/04/25


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