静かすぎる、白いこの建物。
繰り広げられる会話は…
過去からの鎖7,天王・神官
「天王…異世界から誰かが入り込んだ模様です。」
「そのようだな。ではいつものように…」
「しかし、『あの子供』だそうですよ」
ピクリと、聞いた者は反応した。
大きな神殿の中、だだっ広い所にポツンとある…これまた豪華なイス。
それに天王と呼ばれた者はすわり、呼んだ方は跪いていた。
どちらも真っ白な服。羽がはえているようだ。
現代で言う、天使のような感じである。
天王の両脇にもお付きの者と思われる人物がいて…しかし一言も話さない。
どうやら話の内容によると、異世界―人間界から来た者に”何か”するらしかった。
しかしそれが特別な人物らしい事をしると、天王はにやりと笑い呟く。
「では機会を見計らってつれてくるが良い。つもる話もあるからな。」
しかしそれは、どうみても「懐かしい」とか言う類ではなく。
何かをたくらんでいるようだった。
「承知しました。」
跪いていた者は去っていき、天王はポツリという。
「あの子供、か…」
しんと静まり返った神殿内には、天王の声が木霊した。
物音一つないような、そして色彩の全て失われたような”ここ”は
不気味な雰囲気をかもし出していた。
本来ならば”天”でもあるここは、明るく楽しい声が響いているであろう。
イメージ的に言えば、あまりにも違いすぎる風景。
それは今の天王のせいなのか
はたまた元からなのか…
分からないが、何かあるのは確かであろう。
管理人一言
今回は主人公サイドじゃないです。少し意味深な感じですよー
UP 05/09/07
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